4) |
椎骨脳底動脈系の一過性脳虚血の特殊型としての症候群 |
|
(1) |
鎖骨下動脈盗血症候群 |
|
|
椎骨動脈分岐部付近の狭窄、閉塞によって同側の上肢の血流が同側椎骨動脈を逆流して同側の上腕動脈に流れ込むという異常血行動態が生じて椎骨脳底動脈系の血行不全の症候が出現します。
|
|
(2) |
Powers症候群 |
|
|
1961年、Powers等により報告されました。鎖骨下動脈・椎骨動脈系に先天性の奇形があり、鎖骨下動脈の分岐部付近で前斜角筋、甲状頚動脈により圧迫等の外力が加わりますと椎骨脳底動脈系の虚血症候が発現するとしています。
|
|
(3) |
bow hunter’s stroke |
|
|
1987年、Sorensenは頭蓋外椎骨動脈に狭窄がある右利きの狩人が弓を引くときに頭部を左に回転すると、この部に血管攣縮を生じて脳幹の循環不全をきたすと報告しました。その後、環椎と軸椎の部位で椎骨動脈が圧迫される例もあると報告されています。
|