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応急処置について

耳鼻咽喉科の救急疾患
 
  2鼻出血時の対応の仕方
 
◎前鼻孔から血液が流れ出てきた時
 
   前鼻孔から1cmほどの部位(キーゼルバッハ部位)からの出血が一番考えられますので、坐位で「こんにちは」と会釈する時のように一寸頭を下げて、左右どちらか手の親指と人差し指とで鼻翼<ビヨク>(鼻の先やわらかい部分)をはさんで圧迫して止血します。お子さんの鼻出血では、親がこの部位を圧迫して下さい。

 のどの方に下がってくる血液は決して飲み込まないで舌でおくりだし、ティッシュペーパーでふき取って下さい。坐位が取れない方は出血している側を下にしてのどに下がる血液は口から出してもらいます。

 あお向けにしますと、のどに落ちてきた血液を飲みこみ胃を刺激して嘔吐します。嘔吐する時に息張るのでさらに出血が多くなったり、せっかく止血していたのに再び出血することになります。

 さて、このように5〜10分間位鼻翼を圧迫すると基礎疾患のない乳幼児、小児、若年者の鼻出血は止まると思います。止血しても直ぐには鼻をかまないでください。鼻をかむことが再出血の誘引になり、また鼻腔内の血液凝固塊が出てしまうことで新たな出血を呼ぶことになります。

 このような操作を行っても止血しない時、又止血しても間もなく出血する場合や鼻翼圧迫によっても血液がのどの方に落下する時(多くは高齢者で高血圧症をもつ方に多いのですが)は医療機関を受診されたほうが安全かと考えます。
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