多分、急性中耳炎の始まりでしょう。
鼻水や鼻づまり等の症状があって、はなをかむことが多かった後ならば先ず、中耳炎でいいと思います。鼻かぜの時に飛行機に搭乗後にも中耳炎になることがあり、航空性中耳炎といわれます。
耳鼻科では鼓膜を診て、きこえの検査した上で診断をはっきりさせます。中耳炎でなくて同じように耳の痛みを伴う病気に外耳炎、そして顎関節症があります。この顎関節症は耳を診ても特に異常がなく、きこえの検査で低い音が少し聴きにくく耳がつまった感じになります。顎の関節が口を動かすと音がしたり、こめかみや耳の痛み、首のこりや肩こりを伴うことが多いようです。
ストレス社会の影響でしょうか最近よくみられ、中耳炎や外耳炎と診断される事もあり、注意してみないと見落とされる疾患です。
さて、急性中耳炎の治療は適切な抗生物質と鎮痛解熱剤の投与です。
成人の中耳炎では余り問題はありませんが、乳幼児の中耳炎は現在大きな問題を抱えています。それは中耳炎を起こしている細菌の中に、抗生物質が効かないものが多くなって中耳炎が治らなくなっていることです。
通常は抗生物質の投与と、耳、および鼻咽腔処置で10日以内で治癒しますが抗生物質の投与にもかかわらず鼓膜が赤く腫れている時、発熱が続く時は、早期に鼓膜を切開して中耳の中の貯留液を排出させて炎症を抑えなければなりません。
更に注意しなければならないことは耳の痛みの消失が中耳炎の治癒を意味しないということです。聴力が正常に戻って、初めて中耳炎が治癒したといえる訳です。
中途半端の治療は私達がその後、治療に苦慮する滲出性中耳炎に移行し、長期にわたって耳のきこえが悪い状態を招いて日常生活にも悪い影響を与えることになりますので、急性中耳炎は医師が治癒したと説明があるまでは治療、および聴力検査を定期的に受けていただきたいと思います。
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