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応急処置について

耳鼻咽喉科の異物
 
  1外耳道異物
   
  異物の種類
 外耳道異物は異物がなんであるかによって、2つに分類されます。

【1.無生異物】
 幼児、小児ではプラスチックの玉、ビーズ等のこどものおもちゃ、豆、果物の種、ティッシュペーパー等で球状のものがほとんどです。成人では耳かき棒のさきっぽ、綿花、マッチの頭、髪の毛等が主な異物です。

【2.有生異物】
 私は見たことがありませんがゴキブリ、蛾、蟻が多く、私は初めて見た時は全く見当がつかなかったものにダニがありました。逆に患者さん自身に教えられ、頭が食い込んでいるから絶対に残さないようにと注意されたことがあります。

 この例を含めて4例の経験がありますが全例が山菜とりに行ってのことでした。

 
◎外耳道異物への対応とその処置
 
   異物の種類によって取り出し方が異なりますので異物の違いによる除去方法を説明します。
   
  (1) ビーズ玉・豆のように球状の異物
 子供さんの場合が大半であろうと思いますが、ビーズはピンセットで取ろうとしますと滑って奥の方にさらに入ってしまいます。同じことを繰り返しているうちにどうにもならなくなります。
 従って、1・2度試みて取れなければ耳鼻科を受診した方が良いと思います。耳鼻科では特別な器具がそろっていますのでこれらを駆使して取り出します。
 
  (2) ティッシュペーパー、紙等を丸めたもの
 異物鉤という便利な器具がありますのでこれで引っかけて取り出します。入れてから時間がたって軟らかく、ぐしゃぐしゃになって形がなくなっている場合は洗い出します。
 
  (3) 昆虫類
 外耳道に迷入直後で耳の中で暴れているときは大変なようです。時間外でも電話がかかってきます。光りをあてたら出てくるという話がありますが、出てきたという話は聞いたことがありません。
 昆虫が入った耳を上側にしてどなたかにぬるま湯を耳の中にたらしてもらい、洗い出すのが良いと思います。水道水の冷たい水はいけません。内耳を刺激して、めまいを誘発することがあります。それでも暴れているようでしたら受診して下さい。
 決して盲目的にピンセットでつかもうとしないで下さい。鼓膜を損傷したり、外耳道を傷つけてその後の処置に時間と医療費がかさみます。
 耳鼻科では生きている場合は麻酔液をスプレーしたり、アルコール、エーテルで殺虫してから鉗子<カンシ>で摘出するか、洗い流します。
 
  (4) 髪の毛
 耳の中でカサカサと音がする時には、髪の毛が多いです。これは耳鼻科では顕微鏡を使って拡大して鼓膜を損傷しないように注意してとります。
 
  (5) 小さな石
 海水浴後にサラサラと音がする。それは海水浴で砂、小さな石が入ったのですね。耳鼻科では温水で洗浄して流し出します。
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